ABテストでコンバージョン率をあげるためには
ABテストを行う目的は、コンバージョン率をアップさせることです。それぞれのサイトの最終ゴールであるコンバージョンを達成するために、どうすべきかを実証するのがABテストの役割になります。この目的のためにABテストを行う際には、いくつかポイントとして外せない点があります。ABテストを行う際にチェックすべきポイントについて解説します。
テストポイント1:ファーストビュー
abテストとは、Webサイト施策の効果を測る一種のテストです。サイトの文言やデザインなどを、ユーザーにとってより魅力的にし、購入や問い合わせなど、サイトのコンバージョン(CVR)を上げることを目的としています。abテストでは、サイトのある部分のデザインなどを取りあげて、ABの1つのパターンを制作します。これをどちらも公開してユーザーの反応を見ることで、どちらがより高いCVRを実現するかを検証していきます。
abテストを行う際は、1つずつテスト箇所を決めて取り組むことが大事です。一度にサイトのあちこちを修正してしまうと、どの修正がコンバージョン率アップに役立ったのかわからなくなるからです。テスト箇所も、どこでも好きなところから始めてよいというわけではありません。一般的にコンバージョン率アップにつながりやすいといわれている箇所があるので、そこを重点的にテストしていくのがおすすめです。
abテストのテストポイントとしてまず挙げられるのが、ファーストビューです。ファーストビューとは、サイトを訪問したユーザーが最初に目にする部分のことをいいます。サイトを訪問したユーザーすべてに見られる部分ですから、ここをいかに魅力的にするかは非常に重要です。ファーストビューについてabテストを行う際のポイントとしては、「3秒ルール」を意識することです。3秒ルールとは、人間は3秒で対象を認知するという心理学のルールです。
Webサイトの場合、ユーザーは何かを探してサイトを訪問します。ファーストビューを見て、そこに自分が探している情報がないと判断すれば、そのサイトから離れてしまいます。これがたった3秒で行われるというのが、3秒ルールです。つまり、パッと見ただけで、ターゲットユーザーが意味のあるサイトだと判断してくれるようなファーストビューにすることがポイントということになります。
具体的には、ファーストビュー全体の雰囲気についてabテストを行う方法があります。カジュアル系・真面目系・高級志向系など、ターゲットユーザーにはどういった系がふさわしいのかを考えて、いくつかパターンを作ってテストしましょう。
テストポイント2:イメージ画像
abテストのポイントとして次に挙げられるのが、イメージ画像です。サイトでは、ビジュアルは非常に重要なポイントになります。3秒ルールの中では、一瞬で言いたいことが伝わらなければなりません。そのためには、視覚的に訴えかける工夫が重要です。キャッチコピーと同様に、どんなイメージ画像を使うかで、ユーザーの反応がまったく変わってきます。ですから、abテストでいくつかの画像をテストして、最適な画像を探っていかなくてはなりません。
イメージ画像として理想的なのは、商品やサービスのことが見てすぐわかる画像です。画像1枚で、どんな商品やサービスなのかが直感的にわかるような画像が最適です。この点、健康食品会社や化粧品会社の場合は、商品画像のほかに、ペルソナに近いイメージ画像を入れるとういう方法もよくありあります。
ターゲット層をさらに具体化した顧客像のことをペルソナといいます。ペルソナは、商品やサービスを訴求する対象なので、このペルソナに近いイメージの画像を選ぶことで、ペルソナの心をつかみ、コンバージョン率を上げることにつながります。また、健康食品会社や化粧品会社のサイトでは、そのペルソナが手に入れたいと思うような将来の姿をイメージ画像として使うのも効果的です。自分もこうなりたいというイメージを具体的に見せることで、コンバージョン率の改善につなげることができます。
テストポイント3:キャッチコピー
abテストのテストポイントとしては、キャッチコピーも非常に重要です。キャッチコピーにはいくつかの種類があります。まず、ファーストビューで最初に目にするのが、キャッチコピーです。ページの中でも重要度が最も高いキャッチコピーで、一番大きなフォントで書かれています。書籍でいえばいわばタイトル(題名)であり、ここで興味がわかなければユーザーは決してその先を読んではくれません。キャッチコピーを補完するために、短いサブコピーを置く場合もあります。
次に、見出しコピーがあります。キャッチコピーで興味を引いたあとに読んでもらう部分で、商品やサービスについて簡潔に説明する部分です。キャッチコピーよりは小さなフォントで書かれますが、太字で書かれるなど、ページ内では目立つ部分になります。さらに、ボディコピー(サブコピー)があり、見出しコピーの内容を数行でより詳しく説明することになります。コピーとしての重要性は、キャッチコピー、見出しコピー、ボディコピーの順になり、abテストを行う優先順位もこの順になります。
abテストを行うときは、ペルソナとして想定するユーザーの気持ちになって考えることが大切です。ユーザーが求めるものが、わかりやすく端的に、興味を引くように表現されているどうかがポイントになります。健康食品会社や化粧品会社の場合は、それを使うことで得られるであろう結果や、商品・会社が信頼できるかどうかが重要なポイントになるでしょう。
ランディングページのような長いページの場合には、見出しコピーが、スムーズにページを読み進めていくための道しるべになります。見出しコピーを読むことで、次にどんな内容のことが書いてあるのか、ユーザーが想像しやすくなるのです。ですから、制作するときは、見出しコピーを読んだだけで、そのページに何が書いてあるのかがわかるように工夫するようにしましょう。ボディコピーでも説明することは可能ですが、ボディコピーまで読まないユーザーも多いので、見出しコピーが非常に重要です。
テストポイント4:CTAボタン
CTAボタンも、abテストのテストポイントとして非常に重要な箇所です。CTA(Call to Action)ボタンとは、購入ボタンなど、ユーザーに何らかの行動(Action)を取ってもらうときのボタンのことをいいます。CTAボタンで検討すべきなのは、色・文言・大きさ・設置場所・デザインなどです。
ボタンをクリックしてもらうためには、分かりやすい色を使ったり、サイズを大きくしたりして、できるだけ目立たせておく必要があります。影をつけるなどデザインを工夫して目立たせることも可能です。文言については、まず、購入ページへ飛ぶことを明確に示しましょう。同時に、購入を促すような動機づけも書いておくことも大事です。たとえば、「期間限定」「今なら無料」「お試し価格」など、クリックしたくなるような文言を入れておくと、コンバージョン率アップにつながります。
テストポイント5:お客様の声
健康食品会社や化粧品会社など物販系のサイトで重要なのが、お客様の声です。多くのユーザーが、購入を決める際のポイントとして、実際にその商品を使用している人の声を参考にしています。ですから、abテストを行う際にも、お客様の声は重要なテストポイントとなるのです。
abテストを行う際には、まず、どのような声をのせるかが重要になります。よい評価ばかりをのせると、信憑性を疑われてしまう可能性もあるので注意が必要です。次に、お客様の声を挿入する場所を考えることも重要です。ユーザーが抱えていそうな悩みを列挙したあとに、「こんな悩みを持っている人から選ばれている」という証拠として、お客様の声をのせるという方法もあります。商品説明のあとにのせて、実際の使い心地を伝える手段にするという方法もあるでしょう。あまり一般的ではありませんが、ユーザーの興味をひくために、あえてページの最初に置くという方法もありかもしれません。複数のパターンを用意して、abテストで試してみることをおすすめします。
効果的・効率的なABテストでCVRアップ!
どのWebサイトにも、サイトを制作した目的というものがあります。それがコンバージョンです。サイトは制作して終わりではなく、このコンバージョンを達成できるように仕上げてはじめて、制作目的を達することになります。サイトのコンバージョン率は、サイトの存在意義であるといっても過言ではありません。
サイトのコンバージョン率(CVR)をアップするために欠かせないのが、abテストです。abテストでは、文言やデザインなど複数の可能性を実際に試してみることで、CVRアップにつながる最も効果的な方法を知ることができます。健康食品会社、化粧品会社のWebサイトでabテストを行う場合には、主に5つのテストポイントがあります。これらを1つずつ丁寧にテストしていくにはそれなりに時間はかかりますが、それだけの価値があるテストです。じっくりabテストに取り組んでいくことで、サイトのコンバージョン率を少しずつアップすることができるでしょう。
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