ダイエット関連の広告を出すときの薬事法のポイントと注意点

痩身やサプリメントなど美容関連の広告でもよく見かける機会のあるダイエット。ダイエットの広告をみると、過大な表現をみかけることもありますが、薬事法に違反するものも多く見受けられます。この記事では、ダイエット関連商品の広告における、薬事法のポイントや注意点を、具体例を示しながら紹介していきます。

なぜ薬事法に気をつける必要があるのか?

数ある広告の中でも、過大な表現が使われることの多いダイエットの広告。ダイエット関連商品の広告では、少しくらい大げさな表現を使った方が、消費者を呼び込みやすいと考える人もいるでしょう。
一方で、サプリメントやグッズなどダイエットに関連する商品の広告を出すときに注意する必要があるのが薬事法です。薬事法とは、医薬品から化粧品、医療機器などの安全性を確保するために、製造や流通、広告などについて細かく定めているものです。
ダイエット関連商品の広告を制作するときに、薬事法の規定内容以上の表現を使うと、薬事法違反に当たります。薬事法違反に該当すると、広告そのものがストップするケースや悪質なものでは実刑判決が下さられるケースもあります。そのため、ダイエット関連商品の広告制作に携わる人は、薬事法のポイントを押さえることが大切です。

ダイエット関連商品の広告における薬事法のポイント

ダイエット関連商品の広告を制作するときに、気をつけたいのが次の点です。

身体に関する効果を示す表現を使っている

脂肪燃焼や代謝の改善など、医薬品ではない商品が身体の器官や組織などの直接的な作用を示す表現です。ダイエット関連商品の広告で、これらの作用をアピールしたい場合は、薬事法に抵触しない範囲内で、ぼやかして表現する必要があります。

都合のよい体験談を載せている

広告でよく用いられる体験談ですが、次のような体験談は薬事法に違反するおそれがあります。
・ダイエット成功者に絞って載せるなど、内容が偏っている
・運動などそのほかのダイエットでやせた可能性があるのに、特定の商品によってやせたように載せている

そのほかの効果も示している

ダイエット関連商品のなかには、ダイエット効果のほかにもアンチエイジングなどのそのほかの効果を一緒に示すものがみられます。ダイエット関連商品の広告では、ダイエット以外の効果についても、薬事法に従って表現する必要があります。

薬事法以外の違反にも注意を

「1カ月マイナス15キロ!」などのように、ふつうのダイエットでは到底できないことは、薬事法違反にならなくても、景品表示法という法律に違反する可能性があります。

ダイエット関連商品の広告でOK表現

ここでは実際にダイエット関連商品の広告で、薬事法の範囲内である表現の例を紹介します。

ダイエットのサポートに

薬事法において、ダイエットという言葉を使うことは問題ありません。また、サポートという表現はダイエットの効果について、特に具体的に表現していないため、薬事法の範囲内の広告といえます。

ビタミン、ミネラルが豊富

ダイエットサプリメントなど商品そのものに含まれている成分の名前を挙げることは問題ありません。しかし、成分の説明として身体への効果について触れると、薬事法違反になります。

理想の私に近づく

ダイエットに関する直接な表現ではなく、あくまで主観的な表現を用いているので、薬事法に違反していません。主観的な内容でも、「〇〇でスルスルとやせた」というように、直接的な効果をほのめかす表現はNGとなります。

ダイエット関連商品の広告でNG表現

ダイエット関連の商品でよくみかける広告の表現も、薬事法に違反しているものが数多くあります。ここでは、ダイエットの広告で注意したい表現について、いくつか挙げていきます

有効成分〇〇で脂肪を燃焼!

ダイエット用サプリメントや化粧品などでよくみられる表現ですが、薬事法違反となるものです。サプリメントや化粧品は、医薬品ではないため、「脂肪を燃焼する」という、体に直接作用することを示す表現を使うことはできません。

学会でも効果が認められた

ダイエットをはじめとする美容関連商品のなかには、医師や学会のお墨付きをアピールする表現がみられることがあります。しかしながら、新聞や雑誌等の記事、医師や学者などの談話などを引用したり掲載したりするのは、薬事法において禁止されています。

太りやすい体質を改善する

「やせる」など身体の変化をダイレクトに表現していない「体質を改善する」という表現。しかし、間接的に身体の変化をほのめかした表現であるため、薬事法違反となります。

▽まとめ

ダイエットの広告を作るのなら、薬事法違反に注意しよう

ダイエットのように身体とかかわりのある商品の広告を制作するときは、薬事法に気をつける必要があります。薬事法は明確に禁止事項を規定しています。一方で、実際にダイエット関連商品の広告を制作する場面では、どのような表現なら問題ないのか悩んでしまう人もいるでしょう。ダイエット商品の広告制作に携わるときは、薬事法について十分な知識を学ぶことも大切です。

▽参考情報
http://yakujijohou-rule.up.seesaa.net/image/3-E.pdf

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