abテスト LP改善事例まとめ

ランディングページ(LP)のコンバージョン率を上げたいと考えるなら、abテストを行って、サイトの改善を実行するのが有効です。LPでabテストを行う場合には、いくつかポイントとなる重要な点があります。ここでは、具体的な改善事例について紹介しながら、LPにおけるabテストのやり方についてまとめてみます。

事例1:ファーストビューの改善例

abテストとは、ランディングページ(LP)をより効果的なものにするために欠かせません。LPの最終目標であるコンバージョンを達成するためには、改善点を見つけて、よりよいLPにしていく必要があります。abテストでは、LPを構成しているクリエイティブについて、2パターンを用意します。そして、どちらがコンバージョン率を上げるのに効果があるのかを検証します。
abテストは、LPのいろいろな要素についてテスト可能です。LPの場合は、特にファーストビューの改善が第一に問題になります。ファーストビューはLPを訪問したユーザーがみな目にするところなので、非常に重要性が高いからです。この部分が魅力的でないと、LPを下までスクロールしてもらえません。LPからの離脱率も高くなってしまいます。特に、サイトやLPに関しては、3秒ルールというものがあります。これは、ユーザーはたった3秒で良し悪しを判断して、読むか離脱するかを決めるというものです。この点でも、ファーストビューはとても重要な部分といえるでしょう。
ファーストビューの改善例としては、たとえば、健康食品会社の例があります。商品の効能をアピールしたパターンと、新成分をアピールしたパターンでテストしたところ、新成分の表示があったほうが高い効果を得たそうです。これは、健康食品について詳しい人が、新成分に興味を示したものと思われます。
また、不要な要素を削除して、色味を少なくし、すっきりシンプルにまとめただけで、コンバージョン率が0.5%アップしたという例もあります。3秒ルールを意識し過ぎると、ファーストビューに情報を盛り込みたくなります。しかし、本当に必要な情報だけを見やすく設置したほうが、結果的にコンバージョンには貢献するといえるでしょう。

事例2:イメージ画像の改善例

イメージ画像(メインビジュアル)は、商品やサービスの理解を促し、興味を持ってもらうためにとても重要なものです。たとえば、美容業界のLPであれば、施術を受けることで叶う理想像や、施術を受けているイメージ画像が使えます。不動産会社のLPなら、きれいなリビングや、仲の良さそうな家族の画像などを使うことが多いでしょう。LPを見たときに、瞬間的に商品・サービスの内容や、メリット・価値を実感できるような画像を選ぶことが大事です。瞬間的、直感的にわかるというのが大きなポイントです。画像は、テキストと同じか、あるいはそれ以上に雄弁にメッセージを伝えます。画像選定の際には、何となく雰囲気で選ばずに、一番伝えたいことを具体的に伝えるような画像を選びましょう。
イメージ画像の改善例としては、雑貨のECサイトで、ターゲットユーザーである若い女性層に合わせてアクセサリーの画像を載せて、クリック率をアップしたケースがあります。また、あるクレジットカード会社では、ゴールドカードにふさわしい高級感を出したところ、会員獲得数が1.3倍になったというケースもあります。

事例3:フォームの改善例

申し込みフォームの改善も、abテストで可能です。LPから申し込みページまでせっかく来てくれたのに、離脱してしまうケースがよくあります。このような場合には、申し込みや登録フォームに何か問題があると考えられます。申し込みフォームの改善については、入力フォーム最適化(EFO)とも呼ばれ、重要度が高い改善ポイントです。
申し込みフォームのページでユーザーが離脱してしまう原因としては、入力項目が多かったり、どこに何を入力するのかわからなかったりしてイライラすることが挙げられます。入力に手間取っているうちに、申し込むのが面倒くさくなってしまうのです。いかにユーザーのストレスを減らすかが大きなポイントといえます。
申し込みフォームの改善例としては、LPの最後に申し込みフォームまでつけてしまうことで、コンバージョン率を挙げた例があります。LPからクリックして申し込みページへ遷移する手間をなくしたことで、申し込みやすくしたのです。申し込みへの意欲をそぐことなくコンバージョンさせるよい方法だといえるでしょう。
項目数については、郵便番号による住所の自動入力は導入しましょう。入力の手間が非常に省けて便利です。全角と半角の切り替えを自動でするのも、ユーザーの心理的なストレスを減らします。入力途中に、ポップアップで入力不備があることを知らせるのもよい工夫です。不備を知らないまま送信してエラーになり、入力画面に戻って入力をやり直すのは非常に面倒なので不備のある部分が分かりづらい場合は離脱しやすくなります。入力しているときに、不備があることを伝えることで、スムーズに送信できるようになります。

事例4:キャッチコピー・テキストの改善例

キャッチコピーやテキストを改善することも、LPのabテストでは重要です。たとえば、キャッチコピーなら、何を訴求するかによって、ABの2つのパターンを作ることができます。健康食品会社であれば、健康効果を訴求するAパターン、コストパフォーマンスのよさを訴求するBパターンの2つがありえます。化粧品会社であれば、天然素材で安全性を訴求するパターン、レアな成分が入っていることを訴求するパターン、手軽さを訴求するパターンなどが考えられるでしょう。ターゲット層のニーズや悩みをリサーチし、それに応えるような文言を考えることが、abテストでは重要になります。
具体的な改善例としては、権威付けをしたことでコンバージョン率アップにつながった例があります。たとえば、「導入実績100社以上」とあれば、安心できるサービスなのだとユーザーは感じます。「業界ナンバー1」「満足度95%以上」とあれば、多くの人に支持されている商品なのだと思うでしょう。こうした権威を記載することで、商品やサービスに対する信頼感を高めることが可能です。
また、ネット上では可読性が低下するといわれており、文字があり過ぎると非常に読みにくくなります。たとえば、大見出し、小見出しなどを入れ込んでいたLPで、フォントサイズを2つ程度に絞ったところ効果が出た例があります。
具体的な数字を入れることで、キャッチコピーやテキストの説得力を増すことも大事です。「従来比4割減」「300時間削減」「これまでの3分の1のコストで可能」など、具体的な数字で効果を説明したことで、コンバージョンにつながった例は少なくありません。具体的な数字が挙げられていると、メリットをイメージしやすくなります。

事例5:CTAボタンの改善例

コンバージョンに直結するCTA(Call to Action)ボタンも、LPでは外せない改善ポイントです。CTAボタンは、「購入はこちら」「無料体験はこちら」「お問い合わせはこちら」といった文言を載せたボタンのことをいいます。ここをクリックすることで、お問い合わせや申し込みフォームへ遷移します。
CTAボタンは、ユーザーがクリックしたいと思ったときに探さなくても済むように、はっきり目立つように設置することが重要です。最初のCTAボタンはファーストビューのわかりやすいところに配置します。できるだけ目立つように、LPの背景カラーや近くにあるカラーとは違うカラーを使って作ります。動線も大事です。LPは上から下にスクロールして読み進めていくようにできているので、その中で自然に目に入るように、テキストとテキストの間に挟むのが一般的です。
CTAボタンの改善例としては、LPの背景色と同系色だったCTAボタンを、まったく別のカラーにしたことで、クリック率が改善した例があります。青系の背景色のコントラストカラー(反対色)である赤を使うことで、効果を上げた例もあります。
ボタン上に載せる言葉も重要です。たとえば、「ただいまサンプル進呈中」ではなく「ただいま無料サンプル進呈中」と記載することでクリックしやすくなった例もあります。無料などユーザーにメリットがあるときは、はっきり記載することで、クリックへの心理的なハードルが下がるからです。同じように、メルマガについて「購読する」ではなく「受信する」としたことで、お金がかかるということへの心配を減らしてクリック率を上げた例もあります。「締め切りまであと2日」「先着100名限定」など、クリックするのを心理的に促す言葉を入れるのも効果的です。

実例を知ってより実効性のあるLP改善を!

abテストは、離脱率を下げたりクリック率を上げたりすることで、最終的にLPのコンバージョン率を上げていくために有効なテストです。テストすべき主な箇所としては、ファーストビューやメインビジュアル、キャッチコピーやフォーム、CTAボタンなどがあります。LPは1枚のページでできているサイトなので、ユーザーの気持ちをうまくつかめれば、コンバージョンまで至りやすいのが特徴です。このようなLPの利点を最大限に活かすためにも、abテストを上手に活用していきましょう。

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